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法人破産・代表者破産の弁護士費用合計は、一律50万円! 森法律事務所は企業の倒産・再生を得意とする法律事務所です。年間取扱企業整理件数は40社以上、国内トップレベルの取り扱い件数です。

破産申請前の不動産売却

森法律事務所は、年間40社以上の企業の清算・再生を扱う、企業の整理再生に関しては、国内有数の法律事務所です。いつでも、お電話・メールをください。
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弊所の特徴
① 法人破産代表者破産の弁護士費用合計一律50万円
②会社破産(個人破産は含まない)年間申立て件数40以上。国内トップレベル。
③ 35年の豊富な実績と弁護士16名のマンパワー
④破産会社代表者の破産後の生活確保に全力
⑤ 従業員の給与確保と取引先への配慮に尽力
電話の際は、必ず破産の相談ですと告げてください。専門部にまわします


【財産散逸防止義務と不動産売却との関係】
判例によれば、破産会社代表者や代表者個人は、破産を決意した時点から破産会社や代表者個人の財産の散逸を防止する義務―財産散逸防止義務があります。不動産は、必用やむを得ない場合以外は、売却してはならないということになります。

一方、破産法161条によれば、不動産の売却は
【原則】適正価格である限り問題にならないが
【例外】「隠匿等」の場合は、否認される(ただし、取引の相手方も、悪意であることが必要)
と規定しています。
言いかえれば、適正価格である限り、「隠匿等」の不正行為に該当しない場合は、売却しても構わないということになります。

この両者の関係ですが
① 不動産は法161条に違反しない限り売却できる。
② しかし、財産散逸防止義務の観点から、取得した売却代金は、必用な支出以外は、全て管財人に引き継ぐ必要がある。
③ 破産申請代理人にも換価禁止の義務がある以上は、代理人弁護士が、換価行為に関与しても、これを理由とする手数料を、破産申請手数料と別に取得することは、換価が特別困難だったという事情がない限り、認められない。
と考えることになります。

【法161条が適用される場合】
適正価格でも、否認される場合は、どういう場合でしょう?
条文では、
① 隠匿
② 無償の供与
③ その他の債権者を害する処分行為
の3つを規定しています。①と②は明確ですが、問題は③です。

③については、その費消が「有用の資」にあてたかどうかで判断しています。これは、最高裁が、詐害行為取消訴訟で、「有用な資にあてるための適正価格の売却は、詐害行為にならない」と判断しているので、否認訴訟についても同様に考えるからです。

例えば、子息のための学費、従業員の給料、弁済期の来た買掛金の支払い、こういうものは、「有用な資にあてるため」と言えます。また、予納金や破産申請のための弁護士費用、常識的な生活費、医療費、転居費用、葬儀費用、学費、マンションの管理費や家賃、公租公課、等に費消しても、「有用の資に充てた」と言えますから、やはり、問題はありません。

【不動産売却代金のうち99万円を自由財産として確保できるか】
それでは、不動産を売却して、その売却代金のうち99万円を自由財産として保持することはできるでしょうか?
99万円は破産者の権利だととらえれば保持できることになります。しかし、破産者の財産換価禁止や財産散逸防止義務を重視すると、否定することになります。
これについて、大阪地裁は、明確にこれを否定しています。大阪地裁は、財産を適格拡張財産とそれ以外の財産に分けるという独自の基準をもっており、この規準に基づいて、適格拡張財産は直前の現金化は認めるが、それ以外の財産は、認めないというスタンスです。
一方、東京地裁の考えは明確ではありませんが、財産換価の原則的禁止からして、不動産を換価して現金化し99万円の現金を自由財産として所持するのは、難しいでしょう。ただし、絶対に無理というわけではなく、必要性等を管財人に説明すれば、認めてくれる場合が少なくありません。

【結論】
① 不動産の換価そのものは、否認対象にならない限り、合法で問題はない。
② ただし、不動産売却代金の99万円を自由財産として保持することは困難である。
③ しかし、換価した現金を「有用の資」に費消することは構わない。

次回は、「財産散逸防止義務に違反しない費消」とは何かについて述べます。



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破産会社代表者の破産申立て前の〇と×  その1

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破産申立を決意した代表者の義務は、二つの側面から規定されます。

一つは、破産法が規定している義務です。偏波弁済の禁止や、財産減少行為などが、これにあたります。実定法上の義務と言えます。
もう一つは,財産散逸防止義務や換価行為禁止義務で、これは、破産法に明文がなく、信義則上の義務です。判例法の義務とも言えます。

[信義則上の義務]
信義則上の義務は、このブログでも、繰り返し述べています。
会社経営者は、破産を決意した時点から、
① 会社財産の散逸を防ぎ(財産散逸防止義務)、
② 資産を売ってはならない(換価行為禁止)というもので、
破産申立代理人も、同様の義務を負います。この義務に違反した場合は、会社代表者や破産申立代理人は、損害賠償責任を負い、管財人から財産散逸防止義務違反や換価行為禁止違反を理由として、賠償請求されることになります。
ただ、この義務は、法律には明記されておらず、判例で形成されたものです。
この義務の発生時期は、会社経営者が破産を決意したときです。

[実定法上の義務]
法律は、偏波弁済の禁止や、財産減少行為などが禁止しています。大きく分けて、二つです。
① 特定の債権者だけを優遇する行為の禁止と
② 会社財産の減少を禁止
する行為です。
破産法は、これらの行為を、支払い停止前と支払い停止後にわけて規制しています。
なお、支払い停止とは、弁済期の来ている債務が弁済できない状態を言い、弁済期の来ていない債務の支払予定がたたないのは、支払い停止とはいいません。
〈支払い停止後〉
すでに支払いが停止した以上、債務者は、債権者に配当されるべき責任財産を確保しておくべきであると考えられています。
したがって、
弁済期到来の有無を問わず、特定の債権者に対する弁済は否認されます。
担保設定の義務の有無を問わず、特定の債権者に対する担保設定も否認されます。
③ その他、債務者の財産を減少させる一切の行為、取引の相手方の債務を消滅させる一切の行為も、詐害の意思の有無を問わず、否認されます。
④ あわてて対抗要件を具備する行為も、権利設定・移転日から15日経過後は、否認されます。
いずれも受益者が事実を知っていることが必要です。
ただし、立証責任は、異なります。
①②の「義務がある場合の偏波行為」③の「対抗要件具備行為」だけは、管財人の方で、受益者を知っていたと証明する必要があります。それ以外は、受益者のほうで「自分は知らなかった」ということを証明しなければなりません。
〈支払い停止前〉
これに対し、支払い停止前は、厳しい規制はありません。
① 特定の債権者に対する弁済や担保設定は、「弁済期がきていないのに弁済した」り、「担保設定の義務がないのに担保を設定する」場合のみ、否認の対象になります。しかも、対象になるのは、支払い停止後30日前までです。また、受益者が知らなかったということを証明すれば否認されません。
② 弁済や担保提供以外の財産減少行為は、債権者が害されることを認識していた場合のみ、否認の対象になります。
なお、不動産を処分し、隠匿しやすい金銭等に変える等「隠匿等のおそれを現に生じさせる」行為は、支払い停止の前後を問わず、全て否認されます(同時交換的財産処分行為
また、法人内部者・近親者への行為は悪意が推定されます。

[偏波弁済に対する制裁]

偏波弁済等は、破産法的には、際めて悪質な行為とされ、厳しい制裁受けます。
1、役員が損害賠償を請求される。
偏波弁済で会社財産が散逸すれば、会社代表者や役員の損害賠償請求査定の対象になります。こうなると免責どころではありません。
2、免責が不許可になる。
個人の場合は、免責不許可事由に該当し、免責が許可されないリスクが高くなります。
3、犯罪になる。
特定の債権者に弁済するというレベルを超えて隠匿・毀棄に比肩し得る程度に債権者全体に絶対的な不利益を及ぼし得るほどの処分行為は、犯罪で詐欺産罪となり、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処し、又はこれを併科します(破産法266条)。
4、否認される。
支払い停止後に偏波弁済等があると、管財人が、その行為を否認します。取引の相手方は、せっかく受領した弁済金を返済することになります。

「破産会社代表者の破産申立て前の〇と×  その2」へ続く。

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破産会社代表者の破産申立て前の〇と×  その2

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「破産会社代表者の破産申立て前の〇と×  その1」から、お読みください。
[疑問点]
ここで一つ疑問が生じます。
判例法上の義務は、支払い停止の前後を問わず、破産を決意した時点から、会社代表者は、財産散逸防止義務、換価行為禁止義務を負います。つまり、支払い停止前でも、これらの義務違反行為は、管財人から代表者や代理人弁護士に対する賠償責任追及訴訟の対象になります。
ところが、破産法上の義務は、支払い停止前は、破産を決意していても、限定された行為のみが否認の対象になり、あとは否認されることはありません。

そうすると、会社代表者が「破産を決意しても、支払い停止前の財産散逸防止義務行為、換価行為禁止義務行為は、賠償責任の対象になっても、免責不許可事由や否認の対象にはならない行為がある」ことになります。
この時間のずれが奇妙な結論を生じさせます。
以下の例で考えてみます。
   記
「会社代表者Aは、4月15日に、資金繰り表を見て、「4月末の支払いは何とか払えるが、5月日に来る支払いは、払えない、これは破産しかない」と決断した。
この時点で、代表者Aが、会社の預金で債権者のうち、親しい取引先や親類などに弁済した。」

まず、破産を決意した時点から、会社代表者や相談を受けた弁護士には、財産散逸防止義務や換価行為禁止義務が課せられます。したがって、この時点以降の財産処分行為は、損害賠償の対象になり、役員や代理人弁護士が訴えられることになるはずです。

しかし、これは、法の禁止する偏波弁済ではありません。偏波弁済禁止は、支払い停止後30日前までだからです。5月末に支払い停止になっても、4月15日時点では、支払い停止前45日で、偏波弁済は自由です。
そうすると、Aの行為は、財産散逸防止義務・換価行為禁止に違反する行為ですが、法の禁止する偏波弁済ではないということになります。このギャップをどのように解釈すればいいのでしょう?。

もっと言えば、破産法の否認規定さえクリアーすれば、財産を散逸しても換価しても、自由という解釈も成り立つ余地もあります。

いずれにせよ、これでは整合性がとれていません。そのため、最近は、「支払停止」を、広く解し、弁済期が来た債務が、とりあえずは支払えても、将来の債務不履行が高度の蓋然性をもって予想されるときは、「支払停止」と解すべきだとする見解が有力なようです。

この点に関する判例は、いまだありませんが、破産会社代表者は、破産後の再生を考えると、破産を決意した以降は、財産散逸防止義務、換価行為禁止義務を厳格に遵守した方が安全でしょう。
まあ、それ以前に、まともな弁護士なら、破産の相談に来た会社代表者に、「否認にならないから売っちまえ、弁済してしまえ」とは、アドバイスしないでしょうけど。少なくとも、自分は、懲戒処分を受ける可能性あるアドバイスなんかできません。


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破産申立前の〇と×

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ここ数年の地裁破産部は、申立会社代表者や申立代理人の申立「前」の行動に、かなり厳しい制約を設けている。申立代理人に、破産管財人的な立場を強く求めているのである。これは予納金の低額化・全件弁護士強制主義・全件免責主義と表裏一体をなすものである。

原則1  財産散逸防止義務
破産申し立てを考えた時点から(決意した時点ではない!)会社代表者や代理人弁護士は、すべからく会社財産が散逸しないよう防止し、できるだけ多くの会社財産を管財人に引き継ぐ義務がある。

原則2  換価行為禁止
会社の資産は、換価せず、管財人に引き継ぐ必要がある。換価が許されるのは、早期に換価しないと①急激に価値が劣化するか、②回収が困難な場合に限られる。

原則3  迅速申立義務
破産申立代理人は、速やかに破産申立をする必要がある。必要書類に多少の不備があったとしても速やかな申し立て優先させるべきである。(「破産管財の手引き」23頁以下)

この3原則から、破産申立前に行う行為の○と×がわかる。

1、債権調査に不備があり、不足書類も多々あるが、ともかく破産申立を急いだ。
←○。迅速申立義務に即したものであり、換価行為禁止にもふれず、財産散逸防止義務にも違反しない。
充分調査して破産申立をすべき義務があるが、それは、迅速申立義務に劣後する

2、自宅を親族や知人に買い取ってもらって,その人から借りて住み続ける。その後に自己破産する。家に住みながら借金を確保できる。
←×。換価行為禁止・財産散逸防止義務に違反し、換価には時間がかかることから、迅速申立義務にも違反する。

3、リースバック=賃料収入目的のスポンサーを探して,その人(会社)に買ってもらい,その人から賃借することで,住み続ける。
←×。換価行為禁止・財産散逸防止義務に違反し、換価には時間がかかることから、迅速申立義務にも違反する。

4、買掛金支払い日の前に設定した売掛金入金日に、売掛金を回収し、弁護士費用と予納金をまかない、それ以外は、Xデーに直ちに破産申し立てをして管財人に引き継ぐ。
←○。ただし、迅速な申立てと常識的な弁護士費用であることが前提。弁護士費用は、最大でも、100万円以下であることが必要。

5、会社は破産手続によって消滅するので, 資産を残しておくことはできないから、すべからく換価し、それを手続費用にあてる。
←×。弁護士費用をねん出するための最低限の換価は許されるが、それは最低限の換価に限られる。

6、事業継続中の会社から破産の依頼をうけ、直ちに介入通知を出し、弁護士が窓口になる。
←×。事業継続中の会社破産は、破産申立後に通知をだす。申立て前に通知を出すことは、債権者の取り立て・商品引き上げ、税務署の差押を招き、財産散逸防止義務に違反する。

7、債権調査の回答をまって債権者一覧表をきちんと作成し、3か月後に破産申立をする。
←×。迅速申立義務違反。必要書類に多少の不備があったとしても速やかな申し立て優先させるべきである。(「破産管財の手引き」23頁以下)

8、過払い金を回収した後、破産申立をする。
←△。1,2か月で回収できる場合はよいが、それ以上かかるときは、管財人に委ねるべきである。なお、管財人からの過払い金返還には、多くの消費者金融は速やかに返還に応じている。

最近は、「倒産の裏ワザ」とか、「家を残して破産できる」などという刺激的な宣言をして営業活動をする弁護士がいるが、こういう行為が裁判所からどういう対応を取られるか充分考えた方がいい。


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否認される破産申立代理人の弁護士報酬と換価行為

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破産申立代理人は、できるだけ速やかに、できるだけ多くの資産を管財人に引き継ぐべき義務があるとされている。そのため、原則として、破産申立代理人は原則として換価行為は行ってはならず、また、弁護士報酬も破産財団との関係で適性金額に抑える必要がある。過払い金回収は認められるとしても、そのために破産申立を遅らせてはならないし、過払い金報酬も制限される。ましてや申立代理人による不動産の任意売却など問題だし、セール・アンド・リースバックにいたっては、破産宣告後の賃料が財団債権になることを考えると、論外である。これを堂々と勧める弁護士も結構おり、破産しても住宅を確保できるなどとネットなどで派手に宣伝しているが、破産申立代理人の法的義務を理解していないというしかない。
破産手続を依頼する弁護士を選択する場合、こういう裁判所ににらまれる行為を平然とすすめる弁護士は敬遠したほうがいい。

さて、これに関するいくつかの判例を紹介しよう。
[高額な弁護士報酬が否認された例]
神戸地裁伊丹支部 19・11・28
(弁護士報酬も)その金額が役務に提供と合理的均衡を失する場合、合理的均衡を失する部分の支払い行為は、破産債権者の利益を害する行為として否認の対象になる。
(評)中小企業の法人破産の場合は、100万円を超えるとかなり問題視される。多くの若手弁護士が、負債額と債権者数との関係で、かなり高額の弁護士報酬を定めているが、破産宣告後、無用な緊張を引き起こすだけである。

[破産申立て前に資産の換価や売掛金の回収を行った申立代理人弁護士の行為と報酬について]
東京地裁H22・10・14の要旨
[原則]
申立代理人による換価回収行為は相当ではない。管財人に委ねるべきである。
[例外]債権者にとって、
①それを行わなければ資産価値が急速に劣化したり
②債権回収が困難になる
といった特段の事情がある場合は、例外的に許される。
[結論]
高額な弁護士報酬を得る目的で安易な換価行為を行い、その換価行為のために迅速な破産申立を行わない破産申立代理人の行為は、違法である。
(評)破産申立代理人の換価行為は、自分が弁護士になったころは、何の問題もなかったが、今は、許されない。弁護士による会社の任意整理は、昔は、あたりまえのごとく行われていたが、現在は、原則として違法である。整理しなくとも、破産を予定して任意売却やセール・アンド・リースバック等をする行為は、管財人から否認されるリスクが高い。



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