問題多い弁護士のダイレクトメール広告。
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先日、神奈川方面に住む知人から、某弁護士事務所の無料相談のダイレクトメールが届いたが、どうして、こういうものがうちに来るのか、と大変困惑していた。
新聞折り込みは、不特定多数の人に配布されるので、効果はあまりない。しかし、ダイレクトメールは、ある情報に基づいてピックアップした特定集団に対して発送するので、新聞の折り込みチラシと異なり、効果は、段違いに高い。対象を絞って送付するだけに効果は抜群なのだ。
たとえば、子供が小学校にあがるころになると、ランドセルとか、関連商品のダイレクトメールが一斉に送られてくる。親が死亡すると、仏壇家とか、墓屋とかから、一斉にダイレクトメールがくる。これらは、情報屋といわれる連中から、その情報を買い取って、その特定集団に向けて情報を発信しているのだ。
問題は、弁護士が、そういう情報屋から情報を買い取ってダイレクトメールを送るような商業活動が許されるかである。情報屋というのは、本来、個人のプライバシーに属する情報を売買している集団である。そういう集団から獲得した情報を利用する行為が弁護士倫理に反することは明らかだ。
しかも、神奈川方面の知人に送られてきたこのダイレクトメールは、いわゆるブラックに載せられた人、あるいは、サラ金業者に額の負債を負っている人だけを対象にしている疑いが濃い。
本来、これらの情報は極秘中の極秘で、外部に流れるはずがない情報だ。もしこの事務所が、この極秘情報に基づいてダイレクトメールを送ったなら、懲戒処分は免れない。
また、不動産業者と提携しているところからして、不動産業者は、借金で困惑した相談者から、不動産の仲介を依頼されることを期待して、弁護士とタイアップしたのだろう。こういう手法も問題が多い。
首都圏や関西方面では、今年2月頃をピークとして、多重債務の相談件数が激減している。収入の大部分を債務整理に頼ってきた事務所のなかには、経営危機に直面している事務所もあるはずだ。この事務所も、建前は総合事務所だが、現実は、収入の大部分は債務整理事件だったようだ。
そうなると、今後は、この事務所のように、追い詰められて禁じ手に手を出す事務所が続出するおそれがある
10年ほど前に、ブラックリストの名簿を入手してダイレクトメールを送り、業務停止処分を受けた弁護士がいるが、今後は、その種の弁護士が続出する危険性がある。